バランスボールを椅子代わりに使う場合は注意が必要です
最近では、バランスボールをオフィスの椅子の代わりに使用している企業が増えているようです。
参考:https://www.sankeibiz.jp/business/news/121118/bsg1211181311002-n1.htm
実際「バランスボールを使用するようになってから腰痛が軽減された」など、良い報告も多いようで、普段リハビリの現場でバランスボールを使用していた立場からすると、とても嬉しい限りです。
バランスボールの使用が広まっていることは、とても嬉しいのですが、バランスボールは使用を正しく行わないと、逆効果になってしまう可能性があり注意が必要です。
実際、バランスボールの使用自体が、その現場にあっていない場合も多く、安易に「バランスボールを椅子代わりに使えば、身体の不調が全て解決する」わけではないのです。
今回は、デスクワーカーがバランスボールを椅子代わりに使用するときの注意点を大きく3つに分けて解説します。
「オフィスでバランスボールの使用を検討している」という方は、使用する前にぜひ一度この記事を読んでください。
バランスボールを椅子代わりに使用するときの注意点
バランスボールは、あえて身体を不安定な状態にすることによって、「体幹」と呼ばれるお腹周りの筋肉を刺激することが目的となります。
そのため、常時不安定な状態となるため、細かい作業を必要とする現場には向いていません。
またバランスボールの上で姿勢を保持することが難しい場合も、バランスボールの適応ではないため使用はオススメしません。
今回は、上記以外での使用上のポイントを解説します。
作業環境に照らし合わせながら読んでみてください。
注意点①高さ
バランスボールには、メーカーによっても多少の誤差はあると思いますが、直径が55cm、65cm、75cmと3段階のサイズが販売されており、身長によって使用する大きさを検討していくことが推奨されています。
参考:https://tential.jp/journals/exercise/balance_ball/003
椅子代わりに使用する場合、一般的な椅子の高さが約40cm程度なので高身長の方がバランスボールを椅子の代わり使用すると、座面が高くなりすぎてしまい、作業姿勢が悪くなってしまう恐れがあります。
机の高さに合わせてバランスボールのサイズを小さくしてしまうと、バランスボールに正しく座れなくなるため、逆効果となります。
バランスボールを椅子代わりに使用する場合は、高さ調整の可能な机を使用するか、バランスボールのサイズに合わせた机も一緒に検討しましょう。
注意点②硬さ
バランスボールは、中に入っている空気の量で、硬さを調整しています。その硬さによって負荷量を調整しているのです。
バランスボールは使用していくと徐々に空気が抜けてしまうため、適宜空気を入れていく必要があります。
空気が抜けてしまうと、先ほど説明した机との適切な高さが保てなくなるため、作業姿勢が悪くなってしまう可能性があります。
バランスボールの空気は、破損がない限り急に抜けることは考えにくいですが、ゆっくり抜けることで自分でも気付かないうちに不良姿勢となってしまうことがあるため、定期に的にバランスボールの空気の抜けがないかのメンテナンスが必要です。
注意点③形
最近バランスボールにも、半円状のものや、台座がついているものなど、様々な形のものが販売されています。
土台が安定しているものは、通常のバランスボールよりも使用場面が限られる欠点がありますが、逆に1つの用途に特化しているという強みもあります。
通常のバランスボールは球体のため、椅子として使用する際に不安定になりやすく、作業することを前提したオフィスチェアと比べると作業効率が落ちやすい特徴があります。
作業する場所が1つに決まっている人や、作業中は席を立つことが少ない人の場合は、台座のついているタイプのバランスボールを使用することも1つの選択肢かもしれません。
逆に頻繁に席を立つ、1つの場所で作業することが少ない人は、通常のバランスボールの方が、自由度が高いと言えます。
あなたの作業スタイルに合わせて、バランスボールの形も検討してみてはいかがでしょうか。
目的や効果を考えてバランスボールは使用しましょう
今回は、バランスボールを椅子代わりに使用する場合の注意について解説しました。
バランスボールを椅子代わりにすることで、腰痛の改善や運動不足の解消に一役買っている事実はあるため、今回の注意点に気をつけながら、仕事で使えそうな方にはどんどん使ってほしいと思います。
みなさんの腰痛が少しでも軽減し、快適な作業ができるように願っています。