生理前、ついついイライラしたり、いつもの自分と違うな、と思うことはありませんか?
それは、「月経前症候群(PMS)」かもしれません。
PMSって何?
PMS(月経前症候群)は“Premenstrual Syndrome”という英語の略称です。
月経(生理)の3〜10日位前から起こる精神的・身体的な様々な不調の総称で、月経(生理)が来ると症状が弱まったり、おさまったりするものを指します。
生理が始まって間もない10代の頃から、閉経を迎える50代の頃まで、様々な年代の女性を通してみられます。
おもな症状には、
- 乳房の張り・痛み
- 頭痛
- むくみ
- 腹部の不快感・痛み
- のぼせる
- ニキビができやすくなる
- 怒りっぽくなる・イライラする
- 抑うつ気分
- 倦怠感
- 不安
などがあります。
PMDD(月経前不快気分障害)
PMSの中でも心の症状が強く出てしまう場合、「月経前不快気分障害(PMDD)」と診断されます。
PMDDはイライラ、抑うつ、不安、情緒不安定、の4症状が中心で、意欲がなくなる・集中力が低下する、食欲不振や不眠など、人間関係や生活自体にも支障をきたすことがあります。
PMSはみんな同じではない
PMSの症状は200種類以上にものぼるといわれています。
症状が現れるタイミングや症状の重さも人それぞれですし、同じ人であったとしてもライフステージやその時の心や環境の変化によって影響されます。
生理前の症状は、だいたい生理前1週間くらいのイメージをすることも多いかと思いますが、
排卵後から生理開始まで長く続くパターンもあり、
期間や症状を見て「PMSだ」「PMSじゃない」と判断するのはやめておきましょう。
ただし、生理開始後も症状が続くようであれば、別の原因があるかもしれません。
気になるようであれば、我慢しすぎず、まずは婦人科などに相談してみるのもおすすめします。
PMSは治療できるの?
PMSを治療する絶対的な治療薬はありません。
個々の症状に対して個別に薬などを処方してもらって対処していくしかありません。
症状が重い場合はホルモン療法なども選択されることがあります。
漢方なども処方されることがあるようです。
あまり強い薬は使いたくない、という方は、試してみてもいいかもしれませんね。
最近では、ピルの処方も一般的になってきました。
「ピルを飲んでいる」
と言うとなんだか恥ずかしいというのが今までの感覚でしたが、
最近のピルは、PMSの症状を和らげる治療薬として、多くの方に処方されています。
ただ、何よりの治療は自分をいたわることです。
アロマを焚いてみる、時間をかけてストレッチやマッサージをする、ヨガのレッスンを受ける、
など、自分の体をいたわると、自然と心にも余裕が生まれてきます。
PMSの症状は様々です。
「みんな我慢しているから」と思わず、あなたに合った対処法を無理せず相談し、
生理と賢く付き合っていくようにしましょう。