運転手は左側の腰痛が多い?
現在の大部分の移動手段は車を使用することが多いと思います。
都心部などでは、公共の交通機関が発達しているため、「車を使用しない」と言う選択肢も一般的であるかもしれませんが、地方やお子様を連れての外出はやはり車が主流ではないでしょうか。
仕事においても、最近では外出の自粛も緩和されていることからオフィスでの勤務に戻る企業が増えてきていますが、「満員電車には乗りたくない」という理由で車での通勤に切り替えている人もいるかと思います。
また営業などにおいても、職種によっては車で荷物も運びながら営業に回ることも珍しくありません。
事実、私の父は営業職なのですが、毎日車での外回りをしています。
そんな運転手に多い身体の不調が「腰痛」ではないでしょうか。
腰痛は作業効率を低下させたり、業務の継続を困難させたりする要因として代表的なものです。
2020年の調査では、腰痛は男性が悩む身体の不調で6位、女性では10位にランクインしています。
参考:https://kyodonewsprwire.jp/release/202101069429
この調査は、コロナ禍以降の調査であり、コロナ終息による人の移動が活発化することによって車の運転が増えた場合、腰痛で悩む人の割合はさらに増えるかもしれません。
実は、運転手の腰痛には特徴があります。
それは「左側の腰痛が多い」ことです。
「なぜ運転手の腰痛は左側に多いのか」について解説していきます。
後半では、運転手で多い腰痛に対する予防策やセルフケアについて解説していきたいと思います。
「そう言えば、左側の腰が痛い気がするぞ」と言う方はぜひ最後までご覧ください。
左側に腰痛が多いメカニズムについて
なぜ運転手は左側の腰痛が多いのでしょうか。
それは運転している姿勢に要因があると考えています。
現在の車のほとんどはオートマティック(AT)であり、マニュアル(MT)の車は趣味で乗っている人など一部の人しか乗っていません。
実際に、乗用車登録の割合でみるとMT車に乗っている割合は約1%であり、ほとんどの人がAT車に乗っていることがわかります。
参考:https://www.aba-j.or.jp/info/industry/14134/
私もMT車で運転免許を取得しましたが、教習所以降乗った記憶がありません(笑。
私のような方も多いのではないでしょうか。
AT車では、クラッチ操作がないため、MT車よりも簡単に運転できる反面、運転姿勢が乱れたり、左足を使用しないことによる身体の負担に偏りが生じたりすることが予想されます。
AT車を運転しているときに以下のようなことをしていませんか?
・片手ハンドルで操作
・身体を左にねじった状態で運転
・体重が右もしくは左に偏ったまま運転
通常の右ハンドルの車であれば、向かって左側の方に空間的にゆとりがあるため、つい左側に身体を捻りやすい状態になっています。
車種によっては左側に肘置きがあることも多く、肘置きを使用する場合はさらに左側に体重が偏ることが予想されます。
さらにクラッチ操作がないため、左足が常に同じ場所に固定されていたり、左足が不自然な形で運転していたりする可能性があります。
反対に右足はアクセル・ブレーキ操作する必要があるため、右側に体重が偏ることは少ない可能性があります。
これらが、運転手に左側の腰痛が多いメカニズムであると考えられます。
運転手は運転中の姿勢に気をつけましょう
今回は、「運転手はなぜ左側の腰痛が多いのか」について、運転姿勢から解説しました。
常に良い姿勢をとり続ける必要はありませんが、気づかないうちに体に負担をかけてしまう姿勢になっていることは珍しくありません。
今回を機に、自分の姿勢を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
次回以降で、実際に気をつけるべきポイントについて、また仕事中にできるセルフケアはあるのかについて紹介します。
次回以降もお楽しみに。