通勤が再開したら腰が痛くなった?それは履物が関係しているかもしれません
今月から緊急事態宣言も解除になり、リモートワークから徐々に会社への出勤が再開している企業も多いかと思います。
営業職など外回りをしていた方も、ビデオ通話など画面越しに行っていた面談や営業活動も徐々に、実際に企業へ訪問する機会も再び増えてくるのではないでしょうか。
今までは、リモートワーク中心で運動機会が減っていた人も、これで多少は身体を動かす機会が増えるため、身体にとっては良い影響もあるかと思います。
しかしその反面、通勤が再開することによって、腰痛が悪化する可能性のある方も一定数いると思います。
特に「ある履物」を習慣的に履く人は、姿勢の観点から考えると腰痛を引き起こしやすい傾向にあることが考えられます。
今回は、そんな履物と腰痛の不思議な関係について、姿勢の観点から解説していきます。
今回の内容を知っていると、履物を選ぶときの注意点がわかるようになるだけでなく、履物が影響している腰痛に対してのセルフケアのポイントもわかるようになります。
「通勤で歩くことが多い」「営業で外回りが多い」方はぜひ参考にしてください。
履物による姿勢への影響と腰痛との関連について
まず腰痛に関与しやすい「ある履物」とは何かについて紹介します。
ある履物とは、特に女性が履く機会が多いもので、いわゆる「ハイヒール」などの踵が高くなっている靴のことを指します。
ハイヒールといっても、例えばドレスに合わせるような、踵が細くなっているようなものだけではなく、この記事の内容ではパンプスのような靴でも踵が少しでも上がっているものは踵が高い靴として扱います。
なぜこれらの踵が高い靴は、腰痛に関連するのかについて説明します。
踵が高くなっている靴を履くことによって、私たちの足首の動きに影響を与えます。
具体的に言うと、つま先が下を向く動きに当たる「底屈」という動きを起こします。
この底屈と言う動きによって、つま先に力が入り、私たちの重心を前方に移動させます。
【姿勢チェックテスト】
靴を履かずに立った状態で、つま先を下に倒すように力を入れてみましょう。
すると、何も履いてない状態では身体が後ろに傾いて倒れそうになってしまうため、大きく足首を動かせないことがわかります。
靴を履いていると足をつく角度が床と異なるため、裸足で足首を動かしている場合と比べると身体の偏りは少なく感じています。
下り坂で立っているときをイメージすると男性でもわかりやすいかもしれません。
踵の高い靴を履いているときは、ちょうど下り坂でまっすぐ立つ状態と同様のことが身体には起こっています。
私たちの身体は倒れないように無意識にバランスを整えています。
重心が前方に移動するとバランスを保つために身体の一部を後ろに移動させて前後のバランスを保ちます。
足首はすでに靴を履いている関係で動かないので、足首より上の関節がバランスを保つために動きます。
主に骨盤や上半身(特に背骨)は身体の中でもバランスを保つために動きやすい場所になるため、主にこの2つの場所が関係しています。
例えば、骨盤を後ろに移動させる動きや、背骨を反らせて後ろに移動させる動きなどが代表的なものとして見られます。
どちらの動きも腰の関節に過剰に負担をかけたり、筋肉を過剰に働かせたりするため、長時間続けてしまうと、腰に対するストレスが増えることで腰に痛みを感じる可能性があります。
これが踵の高い靴が身体に与える影響です。
そのため、解決策はなるべく踵の高い靴は履かないようにすることが望ましいですが、靴に関しては、仕事上どうしても履かなければいけない方や、個人的な好みで履いている方も多いので、履物を変えることが難しい方もいると思います。
そんな方は、次に紹介するセルフケアを試してみてください。