この記事は
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お尻が硬い
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二の腕が太くて気になる
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この夏は腕を出したい
という悩みのある方に向けて書いています。
二の腕の太さとお尻の意外な関係
こんにちは。
私は理学療法士としてリハビリを行いながら、エステサロンでコンディショニングも行っています。
今までさまざまな人の姿勢を見てきた経験の中で、身体の不調や身体の一部が痩せないという悩みは、姿勢の偏りが関係していることが多いように感じています。
そして姿勢の偏りと身体の太りやすい場所には、共通する要素があることもわかってきました。
簡単に言うと、「身体の一部が太りやすい・痩せにくい人は、他の場所にも不調があったり、痩せにくい場所がある」ということです。
今回紹介する二の腕の話で言えば、二の腕が太い人とお尻が硬い人には共通の姿勢があり、二の腕を細くしたい場合、共通する姿勢に対するケアを行うことが、効率よく二の腕を細くする上では重要になります。
ここから先では、「なぜお尻と二の腕の太さが関係するのか」について解説して、二の腕が細くなりやすい姿勢になるために、普段からできる簡単な意識の方法についても紹介していきます。
二の腕を細くしたいダイエット女子の中で、「言われてみればお尻も硬い気がする」と思ったそこのあなた。
ぜひこの先を読んでみてください。
二の腕とお尻の悩みに関係するのは身体の「ある姿勢」
結論から言うと「二の腕が細くなりにくい」「お尻が硬い人」に共通する「ある姿勢」とは「猫背姿勢」のことです。
猫背姿勢とは、いわゆる背骨が丸まった姿勢のことですが、なぜ猫背姿勢が二の腕やお尻に関係があるのでしょうか。
これは「骨盤の傾き」という概念を知っていると簡単に理解することができます。
運動学的には、骨盤は前後に傾く動きがあります。
それぞれ傾きごとに特徴的な姿勢がありますが、猫背姿勢は骨盤が後ろに傾いている場合の特徴的な姿勢の1つです。
そして骨盤が後ろに傾いている原因は様々ありますが、その中の一つとして挙げられるのが、「お尻の筋肉の硬さ」です。
お尻の筋肉は縮むと、骨盤を後ろに傾ける働きがあり、お尻の筋肉が固まってしまうと、骨盤は後ろに傾いたまま動かなくなってしまいます。
骨盤は身体の重心の位置と非常に近く、例えば
「骨盤が前に傾く→重心が前に移動する」
「骨盤が後ろに傾く→重心が後ろに移動する」
のように、骨盤が傾くことによって、重心の位置にも偏りが生まれます。
猫背姿勢の人は、骨盤が後ろに傾くことによって重心が後ろに傾き、傾いたバランスを元に戻そうとするため、背骨を丸める傾向にあります。
そして「背骨が丸くなる」ということは、「背中を伸ばす動き」や、「肩甲骨の動き」が制限されてしまうということにもなります。
肩の動きは、背中や肩甲骨の動きが非常に重要で、背中が伸びなかったり、肩甲骨が動かなかったりすると、肩も動かしにくくなります。
動かしにくい肩を動かすためには、「上腕二頭筋」など二の腕の筋肉も過剰に使用しなければならず、結果として二の腕の筋肉に負担をかけてしまいます。
この状態が長期的に続くことで、二の腕の筋肉が張り、血流などの循環が制限されてしまうことで、細くなりにくい状態を作ってしまいます。
簡単にまとめると
お尻が固まる(骨盤が後ろに傾く)
↓
バランスを取るため背骨が丸くなる
↓
背骨や肩甲骨の動きを制限する(肩が動かしにくくなる)
↓
二の腕の筋肉が過剰に使用される(二の腕の筋肉が張り、循環が制限される)
↓
腕が太くなりやすくなる
となります。
つまり、姿勢の偏りによって、二の腕が細くなりにくい状態になっている人は、お尻のケアから骨盤の傾きや姿勢を修正しておけば、それだけでも二の腕は細くなりやすい状態になります。
反対に、お尻のケアや姿勢を整えることをせずにダイエットをしても、姿勢が原因で二の腕が太くなっている人は、ダイエットの効果が現れにくいとも言えます。
姿勢とは日々の習慣から作られています。
日頃から少しずつ姿勢を意識する習慣をつけることが、二の腕を細くする上でも重要です。
そこで次回は、今からすぐに始められる、姿勢を意識する方法を紹介したいと思います。