肩こりは作業姿勢によってケアする場所が異なります
肩こりは、身体の悩みの中でも常に上位を占めているもので、特に女性は最も肩こりに悩まされています。
さらに女性は身体の不調を感じている人の約70%が「市販薬などの薬を服用しない」「受診しない」と答えているというとこがわかっています。
参考:
https://kyodonewsprwire.jp/release/202101069429
女性は男性と比較すると、肉体労働よりデスクワークを代表とする知的労働を行なっている割合が多く感じます。
女性は男性と比較しても筋肉量が少ないため血流も滞りやすく、女性の方が肩こりなどの不調を訴えやすく、深刻な問題になりやすいのではないかと思います。
同じような肩こりでも、作業姿勢によってその原因となる筋肉が異なるため、あなたがよく行う作業姿勢に関連するセルフケアの方法を知っておくことは、肩こり解消に有効だと思います。
そこで今回は、大きく「パソコン作業」と「スマホ作業」の2つに分類して、作業姿勢ごとにケアする筋肉とその方法について解説します。
これらの作業をVisual Display Terminals作業(VDT作業)と言います。
VDT作業とは
VDT作業とは、液晶等の画面表示機器と、キーボードやマウス、タッチ画面等の入力機器による情報端末(=Visual Display Terminals)を使用する作業のことです。1980年代より頸肩腕症候群等のVDT作業による健康影響や労働災害が注目されました。近年は急速なIT化、様々な機器のオンライン化によるIoT化、そしてスマートフォンやタブレットの普及により、VDT作業の一般化、長時間化、複雑化は進展の一途をたどっています。このように現代の仕事や日常生活に欠かせないものとなったVDT作業について、その傾向と健康問題への対策についてまとめます。
引用:https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/sanpo21/pdf/89_12-15.pdf
近年では仕事以外でもパソコンやスマホを使用することが当たり前になっているので、仕事でパソコンやスマホは使わないという人も他人事ではないかもしれません。
「肩こりが最近気になっている」という方はぜひ最後まで読んでみてください。
作業姿勢ごとのセルフケア①パソコン作業に多い肩こり
まずは、パソコン作業について解説します。
パソコン作業によって起こる肩こりでは、主にキーボードやマウスなどを操作するときの作業台の高さが適切でないことによる、肩の筋肉の過剰使用が原因として肩こりを引き起こしている可能性があります。
主に「僧帽筋」や「肩甲挙筋」と呼ばれる筋肉です。
これらの筋肉は肩甲骨という肩の骨から首に繋がっている筋肉で、主に肩を引き上げるような働きがあります。
筋肉をケアするときのポイントは、ケアする筋肉が縮んでいるのか、それとも伸ばされているのかを理解すると効率的です。
今回のパソコン作業で過剰使用している「僧帽筋」「肩甲挙筋」は、どちらも縮んでいる状態になっています。
※僧帽筋は大きな筋肉のため、全ての部位が縮んでいるわけではありません。今回は主に僧帽筋の上の部位が中心に縮んでいます。
筋肉が縮んで固まっている場合のケア方法は、筋肉をゆっくり伸ばしていくことが重要となります。
方法ですが、伸ばしたい側の肩を反対の手で押さえておきます。
その状態を保ったまま、首を伸ばしたい側とは反対に倒します。
首から肩にかけての筋肉が伸ばされている感覚を感じてみてください。
横に倒すだけではなく、伸ばしたら気持ちの良い方向を探しながら捻ったり、前後の動きを加えたりしても良いと思います。
注意点はゆっくりやることです。首はとてもデリケートな場所のため、強引に行うと痛みや痺れが出ることがあります。ゆっくりと、痛みや痺れなど不快な感覚が出ていないかを感じながら行いましょう。
およそ1回につき30秒〜1分程度で行いましょう。それ以上行いたい場合は一度首を戻してから再度行なってください。