デスクワークは身体に悪いことを知っていますか?
最近ではVDT作業(Visual Display Terminals作業)など、デスクワークを代表とする頭脳労働は、現場作業などを代表とする肉体労働と比較して増加傾向にあり、労働の主流になってきています。
頭脳労働のメリットは、現場に出る必要が必ずしもないので、比較的高齢になっても続けられるという点や性別による差が少ない点が挙げられます。
デスクワークであれば、肉体的なハンディキャップが少ないため、現代の働き方の変化は理にかなっていると言えます。
良いことが多いVDT作業ですが、全てにおいて万能ではありません。
実は、VDT作業などのデスクワークは身体に意外な負担をかけていることがあります。
その中でも代表的なものとして、首の後ろから肩にかけての張りやだるさ(ここでは「首コリ」と称しておきます)が挙げられます。
特に女性は注意が必要で、女性は身体の不調があっても、受診や服薬などせずに頑張ってしまう傾向が強いとされています。
参考:https://kyodonewsprwire.jp/release/202101069429
参考ページに挙げられている、不調の上位にある「肩こり」や「目の疲れ」なども、実は首の筋肉や関節に負担がかかっていることによって、生じている可能性もあります。
そのため今回の内容は、身体の不調を抱える女性デスクワーカーであれば、ぜひ押さえておきたい内容となっています。
「首の周りが以前から張りやだるさを感じている方」はぜひ最後まで読んでみてください。
VDT作業での身体の負担を作業姿勢から解説
VDT作業とは、簡単に言えばパソコン作業や、スマホ作業などの要因画面を注視することが多い作業です。
VDT作業において生じる姿勢の変化で、最も特徴的なものが「頭部前方偏位」と呼ばれる状態です。
要するに頭が通常より前に出ている状態を指します。
最近多い「ストレートネック」などもこの状態になっていることが多いと考えられます。
通常であれば、私たちの頭の位置は肩より前に出ていることはありません。
【簡単に姿勢をチェックしてみましょう】
まっすぐ座った状態や、もしくは立った状態になります。
(可能であれば、知り合いの方に写真を撮ってもらうとわかりやすいです)
あなたの耳の穴と肩を結ぶラインが地面に対して垂直になっていれば、頭は通常の位置にあると予想されます。
結んだラインを見て、前に傾いている状態であれば、程度は様々ですが、頭が前に出ている姿勢であることが予想されます。
どの程度頭が前に出ているかについては、姿勢はその都度変わっていくため、あまり気にする必要はありません。
あくまでも頭が前に出やすい傾向にあると言う認識で大丈夫です。
このような姿勢になりやすい原因として、VDT作業中の机の高さや、画面の角度、そして椅子の高さなども関連しています。
【VDT作業環境のチェックリスト】
・作業机の高さが低くありませんか?
作業するとき(キーボード入力やマウス操作など)に姿勢がまっすぐできない場合、机の高さが低すぎる可能性があります。
姿勢をまっすぐした状態からキーボードに手を置いたとき、背骨が丸くならないような高さにすることが理想的です。
・画面の角度や距離は正確ですか?
画面が下を向き過ぎていたり、必定以上に画面に近づいていたりしませんか?
顔をまっすぐにしたときの視線がスクリーンの上部を見ていれば正常です。
画面との距離は45〜75cm離すことが理想的と言われています。
・椅子の高さは低くありませんか?
椅子が低すぎると、股関節が深く曲がり、骨盤が後ろに倒れやすくなります。股関節・骨盤・背骨は連動して動いているため、骨盤が後ろに傾くことで、背骨が丸くなります。
背骨が丸くなることで、頭が姿勢のバランスを取ろうとして前に出てしまう場合があります。
可能であれば、スダンディングデスクなど立って作業できる環境を整えることが理想的です。
難しい場合は、せめて椅子の高さを高めに設定(通常の椅子は床から約40cmの高さであることが一般的です)して、定期的に立ち上がる習慣を持ちましょう。
あなたの作業環境はいかがでしたか?
もしいくつか当てはまるのであれば、あなたの首コリが作業環境によって生じている可能性があります。
しかし作業環境を変えてもすぐに首こりが解消されるわけではありません。
ここではセルフケアも同時に行いつつ作業環境を見直し、短期的にも長期的にも首コリを解消していくことが重要だと思います。
次の記事で首コリに対するセルフケアをお伝えします。